新世紀エヴァンゲリオンのTVアニメ版+旧劇場版映画「Air/まごころを、君に」のあらすじや25話・最終回等の謎解説&考察

新世紀エヴァンゲリオンの展示会に行ってきた男性-40

どーもー、先日「エヴァンゲリオン展」に行ってきた「ゆとり」でーす。(当日の模様は以下)

エヴァファンの僕が、エヴァンゲリオン展(スタジオカラー10周年記念イベント)に行ってきた ~庵野秀明監督の特撮博物館等も

僕が小学1年生ぐらいの時(今から20年以上前)にTV放送されていたのが、「新世紀エヴァンゲリオン」で、

当時は、斬新で難解なストーリーが物議を醸し賛否両論の議論を引き起こし、社会現象にまでなったと言われています。

結果、数々の賞を受賞し、

  • 第18回日本SF大賞
  • 第1回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門:優秀賞
  • 日本のメディア芸術100選:アニメーション部門1位、等々

1970年代の「宇宙戦艦ヤマト」、1980年代の「機動戦士ガンダム」に次いで、第三次アニメブームのキッカケを作りだした作品で、

さらに、1997年に深夜帯で再放送をおこなった所、リアルタイムで見ることのできなかった大人達の層が注目したことで視聴率が上昇、「深夜アニメ」の開拓作品にもなって、その後の深夜アニメブームに繋がっています。

(リアルタイムでは、夕方放送されていて会社勤めの大人達は観れなかったそう。)

このように、アニメ界の常識を変えてきた歴史に残る作品が、「新世紀エヴァンゲリオン」なわけですが、

最近まで、僕自身まったく「エヴァ」を見たことが無かったんですよね。。(前々から、見たい見たいとは思っていたが、、)

けど、

友人からの誘いで、「エヴァンゲリオン展」に行くことが決まって、まぁイイ機会だと思い、TV版から旧劇場版・新劇場版と、ガッツリ見る事にしたわけです。

「意味深な言葉や設定・謎や伏線が多く、かなり複雑で難しい作品」とは聞いていたんですが、正直予想以上に難解で謎が多い作品でした。

というわけで、今回は、自分の中での情報の整理の意味も込めて、

TV版本編の25話・26話(最終話)の結末や、旧劇場版:「Air/まごころを、君に」についての考察や、

人類補完計画や、ネルフ(碇ゲンドウ)とゼーレそれぞれの狙い・目的、そして、エヴァや使徒、アダム等の正体など、ストーリーの格となる謎や伏線について、順に解説していこうと思います。

また、

新世紀エヴァンゲリオンは、「旧約聖書」と密接な関わりがある所が多々あり、それがエヴァの謎を読み解く上でのヒントになっていたりするので、その辺についてもまとめています。

以下、目次。

  1. 新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメ版のあらすじや、25話・26話(最終回)の結末などの謎解説 ~使徒やアダムの正体など
  2. 旧劇場版:「Air/まごころを、君に」のあらすじや結末について ~人類補完計画の全容など
  3. 最後に・・・ヱヴァンゲリヲン新劇場版のあらすじや謎解説(TV版との違いや、ループ説等)

新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメ版のあらすじや、25話・26話(最終回)の結末などの謎解説(ネタバレ注意) ~使徒やアダムの正体など

さっそく、TVアニメ版の基本情報や、ストーリーで核となる謎や伏線の解説をしていきます。

以下、新世紀エヴァンゲリオンの概要。

  • 監督 : 庵野秀明
  • 企画・原作 : GAINAX(庵野監督が大半を決めている)
  • 脚本 : 庵野秀明、榎戸洋司、薩川昭夫、磯光雄、山口宏、樋口真嗣(庵野監督は4話以外は関わっていて、それ以外の人は話(回)ごとにバラバラ。)
  • キャラクターデザイン : 貞本義行(新世紀エヴァンゲリオンの漫画版も執筆している)
  • アニメーション制作 : タツノコプロ、GAINAX
  • 放送期間 : 1995年10月4日~1996年3月27日
  • 話数 : 全26話
  • あらすじ概要(以下)

    西暦2000年に起きた地球規模の大災害「セカンドインパクト」によって人類の半数が失った。

    ストーリーの舞台は、その後の2015年の第3新東京市。巨大な人型兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった主人公:碇シンジら14歳の少年少女たちと、第3新東京市に襲来する謎の敵:「使徒」との戦いを描く。

    その裏で、セカンドインパクトに次ぐサードインパクトを目論む秘密組織:ゼーレ、そして人類補完計画などの謎が交錯する。

以上です。



続いて、数々の賛否両論議論が沸いた25話・26話(最終回)の結末についてや、エヴァや使徒、そしてアダムの正体。またストーリー最大の謎である「人類補完計画」等について順に解説&考察していきます。

  • 「25話・26話(最終回)の結末と、その解説」

    24話で最後の使徒(カオル)を倒したことで、「人類補完計画」への準備は整い、25話から、ついに計画が施行されていきます。

    ただ、実際に本編を見てみると、途中、文字情報(テロップ)のみで、人類補完計画が発動した事が知らされ、具体的にどのように発動したかの描写は一切ありませんでした。

    25話のほとんどが、シンジを始め、主要キャラクター(レイ、アスカ、ミサト)の精神世界の描写で、

    人々の心には常に喪失した部分があり、生きている限り、その心の闇は消える事はない。だから、全ての人の心を一つにまとめ、お互いに補完させることで、完全なる存在へと進化し、永遠の安らぎを得ることができる。

    これが、「人類補完計画」の内容である。

    要は、必ずどこに欠陥のある人類の全ての人々を、1つの完全なる生命体へと進化させるんですね。

    本編では、その中心(軸)となる存在が、碇シンジであり、彼の判断が「人類補完計画」の成否を握っていた。

    そして、シンジの精神世界の中で様々な問答や苦悩の果てに、彼が導き出した答えが、

    「人類が、一つの完全体なる存在になる事の否定。」

    彼は、これまで通り、現実世界で生きていくことを決めた。

    「自分はココに居ても良いこと。」、「世界は自分次弟でいくらでも変えることができる可能性があること。」

    これらの事に気づいたシンジは、ラスト、他の登場人物達から「おめでとう」と祝福され、シンジは「ありがとう」と言って微笑んだ。

    Ending

    といった終わり方である。

    25話・26話(最終回)は、このように終始ほとんどが、シンジを中心とした精神世界の描写で、

    具体的に人類補完計画がどのようにおこなわれたのか?

    ゲンドウやゼーレの狙い・目的は?

    アダムとリリスはどうなった?

    このような、ストーリーの根幹となる部分の描写がまったく無かったために、当時は、放送直後から大きな反響を呼び、波紋が広がっていったと言います。

    これに対して、庵野監督はじめ制作サイドは、「制作期間が足りなかったため」と釈明しており、最終回には庵野監督自らが実写で出演し謝罪する企画すらあったと言います。

    また、

    「新世紀エヴァンゲリオン」の大月俊倫プロデューサーは、最終2話について、以下のように答えている。

    「エヴァが現在あるのは、あの衝撃的な展開によって皆さんに ”なにか違う”、”俺ならこうする” とそれぞれ ”補完”してもらえたおかげ。

    僕らにとってあの結末は肩透かしでも消化不良でもなく、長い時間をかけて ”永遠に終わらない最終話”になれた唯一無二のクライマックスだと考えています。

    これが僕たちからの回答ですね」

    ちなみに、「人類補完計画」がどのように実行されていったのか、ゲンドウやゼーレの狙いや行方は・・・

    その辺については、TV版の続編である「劇場版 Air/まごころを、君に」にてしっかりと描かれています。(次の章にて解説していきます)

  • 「旧約聖書」

    以降、エヴァ機や使徒、アダムやリリスの正体について解説していきますが・・

    その前に、理解しておくべきなのが『旧約聖書』の内容です。

    それは、エヴァの謎や設定について、旧約聖書の内容を引用している所が、多々あるからです。

    というわけで、さっそく。

    アダムは、旧約聖書の「創世記」に記された、最初の人類である。天地創造の終わりに「ヤハウェ(神)」によって創造されたとされる。その後、アダムの肋骨(ろっこつ)を元に、神によって創造されたのが二人目の人類:イブ(エヴァとも呼ばれる)である。

    アダムとイブは、神によって「エデンの園」に置かれ、そこには様々な樹が生えており実がなっていた。そして中央には、「知恵の樹」と「生命の樹」が生えており、神はアダムに「知恵の樹の実だけは絶対に食べてはダメだ!」と伝えるが、

    それを聞いていなかったイブは、ヘビ(「ヨハネの黙示録」では、サタンと言われる)にそそのかされて、知恵の樹の実(禁断の実)を食べてしまう。

    その後結局、アダムもイブに勧められて、その実を食べてしまった結果、2人は裸でいることが恥ずかしくなり、身体を「イチジクの葉」で隠すようになる。

    神は、「禁断の実」を2人が食べてしまった事で、2人がさらに「生命の樹の実」を食べてしまうことを恐れて、エデンの園から2人を追放してしまう。

    (知恵の実と、生命の実(永遠の命をもたらすと言われる)の両方を食べると、神に等しき存在になるといわれていた。)

    そして、神は人間が「生命の樹」にたどり着けないように「ケルビム」という怪物を「エデンの園」に配置したとされている。

    (ケルビムは旧約聖書上では怪物とされているが、古代の西洋文学などでは、「天使」とする見方もある。)

    その後、キリスト教では、アダムとイブが犯したこの罪は「原罪」とされ、人類の始祖であるアダムとイブが最初に犯した罪とされている。

    (故(ゆえ)に人類は、生まれたときから「性悪説」であるとも言われている。)

    また、

    旧約聖書中に「リリス(魔女)」は登場しませんが、中世頃から語られるようになった伝説ではアダムの最初の妻とされ、後(のち)にアダムの元を逃げ出して「ルシファー(堕天使・悪魔・サタン)」の妻となり、「リリン」と呼ばれる悪魔の子を作ったと言われています。

    (この中世の伝説は、「創世記」1章27節・・・「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女にかたどって創造された」という節が、「アダムの肋骨からイブが誕生する」という節の前であったから、アダムにはイブ以前に妻がいたという伝説が生まれた。)

    また、このルシファーが、イブに「禁断の実」を食べるようにそそのかしたヘビであり、神に対して恨みを持ち、人類が知恵を得たキッカケを作った存在です。

    以上です。

    これらのことを頭に入れておくと、以降解説していく、エヴァや使徒、アダムやリリスの正体、そして人類補完計画の全容について、より深く理解できるでしょう。

    ※上述している旧約聖書の内容と、エヴァのストーリーや設定を照らし合わせた上で、矛盾する点も少なからずあるので、その辺は注意してください。(忠実に、旧約聖書の内容に沿っているわけでは無いです。)

  • 「エヴァンゲリオンシリーズの正体」

    「エヴァンゲリオン」は、ギリシャ語で「福音」を意味する「エウアンゲリオン」を由来としていて、

    ※福音とは・・・イエス・キリストによって人類が救われるといった、キリストの教えです。

    また、上述している通り、「エヴァ」の部分から、旧約聖書の「イブ(エバとも呼ばれていた)」も指しており、二重の意味を持っているとされています。

    旧約聖書では、イブはアダムの肋骨(ろっこつ)を元に神が作り出していますが、エヴァシリーズもほとんどが、アダム(第1使徒)を元にして人類が作り出したものです。

    ※ただし、初号機だけは「リリス」を元に作られています(以下詳細)

    旧劇場版(Air/まごころを、君に)にて、キール議長の発言

    「唯一、リリスの分身たるエヴァ初号機による遂行を願うぞ」

    また、零号機もリリスを元にしている説がありますが、それは以下のシーンから違うと断言できます。

    赤木ナオコ:「あの物体を我々ゲヒルン(ネルフの前身組織)ではアダムと呼んでいます。が、これは違います。オリジナルのものでは有りません」
    冬月:「では?」
    ナオコ:「そうです。アダムより人の造りしもの。エヴァです」
    冬月:「エヴァ!」
    ゲンドウ:「我々のアダム再生計画、通称E計画のひな型たるエヴァ零号機だよ」
    冬月:「神のプロトタイプか」

    また、

    エヴァ=イブ=女性=母親と捉えることで、各エヴァの機体には操縦者の母親の魂が入っていることに合点がいきます。

    初号機=シンジの母親
    弐号機=アスカの母親
    零号機=魂なし(公式情報)

    エヴァのパイロットに、14歳の少年少女が選出されるのも、母親の魂とシンクロしやすい思春期の年齢であることが関係しているのでしょう。(あとは、セカンドインパクトが発生した年に生まれたという共通点も。)

    (エヴァシリーズについては、以下の記事にてより詳細に解説しています。)

    → エヴァンゲリオンシリーズ「零号機・初号機~13号機」まとめ(画像)~EVAの暴走・覚醒や正体(母親?)と、量産型エヴァ

  • 「使徒の正体や目的」

    使徒(第3~17)は、第一使徒:アダムの子供であり、また各使徒に対して、聖書や宗教上の「天使」の名前が設定されています。

    (ラミエルやサキエル等)

    また、旧約聖書では、神は人類が「生命の樹」にたどり着けないように「ケルビム」という怪物を「エデンの園」に配置したとされている。

    そして、ケルビムを「天使」とする見方もあることから、エヴァにおける「使徒」は、旧約聖書のケルビムを引用しているとも言われています。

    要は、人類が「生命の樹の実」を食べて神の存在になること(人類補完計画)を阻止する存在として描かれているのが「使徒」なわけですね。

    (人類は、すでに「知恵の樹の実」は食べているので、もう一つの「生命の樹の実」を食べることで「神」になれるといった旧約聖書の伝説を、エヴァ本編でも引用しているわけです。)

    ちなみに、第2使徒のリリス(人類の祖先)以外は、アダム含め「生命の実(S2機関)」を取り入れている設定である

    (なので、使徒たちは「永遠の命」を得ているが、コアの部分を破壊すると消滅する。)

    ※「S2機関」・・・SUPER SOLENOID(スーパーソレノイド)機関の略で、ミサトの父親の葛城博士が提唱したもので、南極で発見されたアダムの動力源ともなっており、その実在が初めて確認された(セカンドインパクト時)

    また、

    使徒は、自分達が地球の支配者となるために、人類を滅亡させるために「サードインパクト」を起こすことも目的としています。

    そしてその条件が、生みの親であるアダムと融合することなので、そのために、襲撃してくる使徒の最終目的地は、アダムが眠っているとされていた「ネルフ本部の地下奥深く:セントラルドグマ」だったのです。

    ただ、実際にそこに眠っていたのは「第二使徒:リリス」だったので、最終的に「人類VS使徒」の戦いは、人類が勝利するわけですが(以下詳細)

    最後の使徒(第17)であるカオルは、セントラルドグマに辿り着くも、

    「アダム。我等の母たる存在。アダムより生まれし者(使徒の事)はアダムに帰らねばならないのか?ヒトを滅ぼしてまで。。。」

    こうして、アダムと融合してサードインパクトを起こそうとするが、

    「違う、これは、、、リリス!!そうか、そういう事かリリン(人類)」

    こうして、人類(ゼーレ)に騙されたカオルは、シンジ(初号機)に滅ぼされる道を選びました。

    こうして、本編では最終局面(人類補完計画)に進んでいくわけですね

    第1~18までの全使徒の名前や特徴については、以下の記事にてまとめているので、良かったら確認してみてください。

    → エヴァンゲリオンの使徒一覧(第1~18)の名前や正体・画像等のまとめ~サキエル、ラミエル、ガギエル、レリエル、ゼルエル

  • 「アダム・リリス・リリンの正体」

    新世紀エヴァンゲリオンの本編において、非常に重要で謎が多いのが、この3つの生命体です。

    ・第一使徒で、使徒の産みの親である「アダム」
    ・第二使徒で、人類の産みの親である「リリス」
    ・第18使徒(最後の使徒)で、人類を指している「リリン」

    これら3つの名前や設定は、旧約聖書や中世の伝説から引用されており、それがまた作品に奥深さを与えています。

    というわけで、各存在の詳細(正体や、旧約聖書や伝説の引用部分等)については、以下の記事にてまとめていますので、確認してみてください。

    → エヴァンゲリオンの謎解説まとめ ~アダム・リリス・リリンの正体や人類補完計画、ゼーレ・ネルフ、セカンドインパクト等の全貌

  • 「SEELE(ゼーレ)の目的、NERV(ネルフ)のトップ:碇ゲンドウの裏切り(真の目的)」

    使徒の襲来から人類を守り、使徒の殲滅を表向きの目的としているネルフ。

    だが、その裏では、上位組織であるゼーレの「人類補完計画」遂行のための組織という裏の顔も持ち合わせている。

    そして、この極秘事項を知っているのは、トップの碇ゲンドウ・冬月、赤木リツコ、加持といった一部の人間だけである。

    当初は、ゼーレの考える「人類補完計画」のプランに従って動いていたが、碇ユイ(ゲンドウの嫁)の死によって、ゲンドウらネルフの上層部は、ゼーレの考えるプランとは違った内容のプランを、秘密裏に進めていく。

    それぞれのプランの全貌については、TV版では語られることは無かったが、劇場版「Air/まごころを、君に」では明かされるので、次の章にて詳しく解説していきます。

  • 「オープニング曲の最初の2つの画」

    新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメのOP曲の画-1

    新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメのOP曲の画-2

    まず、OPの一枚目の画(目をつけた顔に、12枚の羽を生やしている)は、堕天使:ルシファーを指していると言われています。

    ルシファーとは、上述(旧約聖書の部分)しているとおり、アダムの元を逃げ出したリリスの夫となる堕天使です。

    堕天する前は、最上級クラスの天使(熾天使)であったとされ、特別に12の翼を有し、なによりも美しく輝いていたとか。

    それが、神に逆らった事で堕天してしまい、さらに悪魔の王:サタンとなってしまうのです。

    そして、リリスとともに、悪魔の子「リリン」を産み出すんですね。

    また、エデンの園にてアダムとイブに「禁断の実」を食べるようにそそのかしたのもルシファー(ヘビ)であり、神に対して恨みを持ち、人類が知恵を得たキッカケを作った存在でもあります。

    (エヴァ本編での人類は、アダムとイブ(エヴァ)の子ではなく、リリスとルシファーの悪魔の子として描かれてるわけですね。)

    そして、、

    OPの二枚目の画(10個の円を繋ぐように、枝・幹・根が構成された樹)

    これが、エデンの園にて生えている『生命の樹』になります。

    旧約聖書にて、「知恵の樹の実」と「生命の樹の実」を食べることで神になれるとされており、エヴァ本編でも聖書と同様に重要な概念であります。

    旧劇場版では、サードインパクト&人類補完計画が施行される前に、エヴァ初号機と量産機とロンギヌスの槍によって、「生命の樹」が確立されます。

    (このシーンを見て、OPの画を想起した人も多いでしょう。)

    このように、オープニングの最初の2つの画には、重大な意味が込められていたんですね。

以上、新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメ版の謎や各設定の解説でした。



続いて、本作品が放送後に与えた社会的影響(文化・アニメ界)について、以下にまとめてみました。

  1. 【第三次アニメブームの火付け役】

    本作品の放送時の視聴率はそこまで高くなかったが(むしろ低かった)、衝撃的な結末によって、放送終了後に物議を醸し大きな話題となっていった。

    そして、その後の再放送やビデオ販売によってファンが急増し、「新世紀エヴァンゲリオン」は社会現象にまで発展していく。

    結果、1970年代:『宇宙戦艦ヤマト』の第一次、1980年代:『機動戦士ガンダム』の第二次、そして90年代の本作が第三次アニメブームを引き起こすキッカケとなる。

    ちなみに、庵野監督は学生時代に『宇宙戦艦ヤマト』と『機動戦士ガンダム』のアニメブームを体験しており、「宇宙戦艦ヤマト」については、庵野作品全般に、オマージュととれるシーンが多々存在して、さらに、1993年放送の『機動戦士Vガンダム』については、以下のように語っている。

    「この作品にハマらなかったら僕は『新世紀エヴァンゲリオン』を作る前にアニメを辞めていたかもしれない。あるいは『エヴァ』みたいなものを作る気にはならなかったと思う」

    (父との確執や人類を強制睡眠状態にして滅亡させる計画等、類似点もいくつかあるそうです。)

  2. 【深夜アニメの開拓作品】

    上述している第三次アニメブームの一つが、「深夜アニメ」の隆盛の流れを作ったことです。

    「新世紀エヴァンゲリオン」は、夕方のアニメ枠で放送後に話題となったことで、劇場版公開前(97年)に、深夜帯で再放送がされました。

    それが結果的に、社会人の大人が見れる時間帯ということで高い視聴率を生み、この時間帯に放送されるTVアニメの商業的価値が注目されるようになったそうです。

    (難解なストーリー=大人が好み・大人が見れる時間帯:深夜帯)

    そして、その後の深夜アニメの本格的な隆盛へと繋がったとされ、現在のアニメ放送の常識を作り出したと。

  3. 【セカイ系ストーリーの先駆け】

    「新世紀エヴァンゲリオン」は、物語が終盤にいくにつれて、主人公・碇シンジの精神状況が世界の趨勢に影響していきます。

    このように、一人の人間の精神世界と現実の世界がマッチし、世界の命運を決めていく設定は、のちに「セカイ系」と呼ばれるようになります。

    そして、その後のSFアニメにおいて、セカイ系の要素を持つ作品が増えていったといいます。

    (別名「ポスト・エヴァンゲリオン症候群」とも呼ばれるようです。)

  4. 【作り手側への影響】

    上記のセカイ系の要素もそうですが、ストーリー中に出てくる、意味深な宗教・神話・科学・心理学用語の使用や、それらを引用した設定、その他、複雑に絡み合う伏線や難解なストーリー設定。

    これらは、2000年代・2010年代に活躍するクリエイター達に大きく影響を与えたとされています。

    (代表例でいえば、現在「君の名は。」で大ヒット中の新海誠監督など)

以上です。

新世紀エヴァンゲリオン・旧劇場版:「Air/まごころを、君に」のあらすじや謎(結末等)の考察 ~映画を見る順番や、人類補完計画の全容など

エヴァは、TV版の放送後に、計3回の劇場版を公開しています。(新劇場版は含みません。)

  1. 1997/3/15 : 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(Death and Rebirth)」

  2. 1997/7/19 : 「〃 Air/まごころを、君に(The End of Evangelion)」

  3. 1998/3/7  : 「〃 DEATH(TRUE)2 /Air/まごころを、君に(REVIVAL OF EVANGELION)」

で、、

このうち、観るべき作品は、2番目の「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(The End of Evangelion)」だけで良いです。

あとの2作品は、TV版の新編集版であり、オリジナルストーリーでは無いので。

ただチラホラとオリジナルのシーン(ストーリー的に重要では無い)もあったりするので、ファンは観ておいた方が良いですが、個人的には2番目の作品だけで良いかなと思っています。

各作品の詳細については、以下の記事にてまとめているので良かったら確認してみてください。

→ エヴァンゲリオンシリーズ(TVアニメ版、劇場版映画)を見る順番をまとめてみた ~新世紀→Air/まごころ→序・破・Q

というわけで、ココでは、「Air/まごころを、君に(以降、旧劇場版とします)」の概要・あらすじや結末、人類補完計画等の謎について、順にまとめていきます。

  • 「作品概要」

    別称:「夏エヴァ」、「旧劇場版(新劇場版が公開されて以降)」とも呼ばれ、TV版の25話・26話(最終回)とは、別の結末を描いたのが、当作品である(以下)

    第25話:「Air」
    第26話:「まごころを、君に」

    (別の結末というよりは、TV版の終わり方をフォロー・補完する意味合いが強いと思われる。)

    そして当作品は、日本アカデミー賞(第21回 話題賞・作品部門)にノミネートされる。

  • 「あらすじ」

    「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に」は、TV版の24話(最後の使徒:カオルを倒し終えた後)の続きから、話が始まっていきます(以下詳細)

    25話(Air) : 最後の使徒を倒し終えたネルフに対して、サードインパクトの発動を目論むゼーレが戦略自衛隊(戦自)を使った武力占拠を開始する。
    ネルフ本部が次々と破壊・占拠されていく中、殺されそうになっていたシンジを寸前のところで助けたミサトだが、移動中に銃撃に遭って負傷し命を落としてしまう。
    一方、廃人状態だったアスカは弐号機の中で覚醒し戦自の部隊を壊滅させるものの、ゼーレが送り込んだ「EVAシリーズ量産機:9体」によって倒さてしまう。
    その後、シンジがEVA初号機に乗って地上へと降り立つが、その時には既にEVA弐号機が量産機によって捕食され酷い惨状となっていた。
    それを目にしたシンジは絶叫し精神が崩壊してしまい、ついに・・・(26話へと続く)

    26話(まごころを、君に) : 絶叫し精神が崩壊してしまったシンジ & EVA初号機に反応して、はるか宇宙のかなたにあった「ロンギネスの槍」が地球(初号機の元)へ戻ってくる。
    その後、初号機は量産機9体によって、はるか上空にまで導かれ、初号機は自らに「ロンギネスの槍」を刺したことで「生命の樹」が誕生。
    これによって、サードインパクト&人類補完計画が始まっていく。
    一方、ゲンドウとの融合を拒否した綾波レイは、リリスと融合しシンジの元へと向かう。
    サードインパクトによって、地球上の人々は、自らの姿を保てなくなり次々と液化(LCL化)していき、やがてその魂は「リリス(黒き月)」の元へ集められていく。
    その後、初号機(シンジ)もリリス(レイの姿)によって取り込まれ、サードインパクトの中心となったシンジは世界の趨勢を握る決断を迫られる。

    そして、、

    最終的に人類が一つになること(人類補完計画)を望まず、元いた世界を望む決断をとってサードインパクトは終わりを告げた。

  • 「衝撃のラストシーン(結末)について」

    人類が個々に生きていく従来の世界を望んだシンジの決断によって、サードインパクトは終了し、

    その後、シンジが目を覚ました後の光景は、赤い海に囲まれた白い砂浜にアスカと2人で横たわっていた。

    そして、シンジは泣きながら、隣で眠っているアスカの首を絞めはじめ、アスカがそっとシンジの涙を拭くと、シンジは首を絞めるのを止め嗚咽する。

    そして最後に、アスカが放った一言が「気持ち悪い」

    Ending

    「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に」の公開後、この衝撃的なラストに、様々な議論が巻き起こり話題となっています。

    ・最後の2人のやりとりの意味とは?

    ・そもそも、なぜ2人なのか?

    これらについて、様々な考察・議論が飛び交いました。

    僕自身、ネット上で様々な意見を確認しましたが、最もシックリくるのは以下かなと。

    【劇場本編中の後半、全てが一つになった後のシンジとレイの心の会話。】

    シンジ:「綾波、ここは?」

    レイ:「ここはLCLの海、生命の源の海の中」
    レイ:「ATフィールドを失った、自分を失った世界。どこまでが自分で、どこからが他人なのか分からない、曖昧な世界。どこまでも自分で、どこにも自分がいなくなっている、脆弱な世界」

    シンジ:「僕は、死んだの?」

    レイ:「いいえ、全てがひとつになっているだけ。これがあなたが望んだ世界、そのものよ」

    シンジ:「でも、これは違う。。違うと思う。」



    レイ:「自らの力で自分自身をイメージできれば、誰もが人の形に戻れる」
    レイ:「他人の存在を今一度望めば、再び、心の壁が全てのヒトを引き離すわ。また、他人の恐怖が始まるのよ」

    シンジ:「いいんだ、ありがとう。(人類が一つになることを拒否)」

    上記から、元の姿に戻る事を望めば、人は誰でも元の姿に戻れる事が分かります。

    そして、中心人物であったシンジと、最初からシンジと同化することを拒否したアスカだけは、誰よりもはやく元の姿を取り戻したと。(だから、2人だったんですね)

    その他の人々については、順次元の姿に戻っていくでしょう。

    そして、最後の2人のやりとりについては、唯一同化を受け入れてくれなかったアスカを殺そうとするも、最後の最後で受け入れてくれた(涙を拭ってくれた)事。

    だけど、結局「気持ち悪い」で締めくくられているので、”自分と他人が共存していく事の重要性と難しさ” を端的に表現しているシーンだと思っています。

    (ちなみに、最後のアスカのセリフは、元々の台本では「あんたなんかに殺されるのはまっぴらよ!」となっていたが、後に「気持ち悪い。」へ変更されたそうです)

    ちなみに、ネット上では

    「最後のシンジとアスカは、アダムとイブ(人類の祖先)を意味している。」という説もけっこうありましたが、上記からソレは違うと思います。

  • 「人類補完計画の全貌」

    「新世紀エヴァンゲリオン」のストーリー最大の伏線にして最大の謎である、「人類補完計画」について。

    TVアニメ版全話+劇場版(旧)の内容から考慮して、以下にまとめていきたいと思います。

    まず、「人類補完計画」の方法と計画内容について、2つのパターンがあることが分かります(以下)

    ・ゼーレの考える計画

    ・碇ゲンドウの考える計画

    というわけで、それぞれの内容について。

    【ゼーレの考える計画】

    旧劇場版のゼーレのセリフ等から、彼らは「禁断の実(知恵の実)」を食べるという「原罪」を犯した人類が、自らの手で贖罪し、死をもって一つとなって、新たに罪の穢れがない人類として新生することが、真の目的であった。

    当初の計画では、EVAシリーズによって「リリスの卵(黒き月)」を掘り起こしたのち、ロンギヌスの槍を用いて、リリスを依代に「サードインパクト」を引き起こし人類補完計画をおこなっていく予定だったが、TV版の第15使徒戦にて槍が失われたために、リリスを元にして作られた「エヴァ初号機」を依代とする事に変更された。

    結果的に劇場版では、エヴァ量産機9体が初号機を中心に導き、初号機が自らにロンギヌスの槍を刺したことで「生命の樹」を作り出しサードインパクトが始まる。そして全ての人類を液状(LCL)にして、魂のみを「リリス(黒き月)」に導いたことによって、補完が始まっていった。

    こうして、全ての人類が「生命の源(原始)」に還っていき一つになることによって、完全体となる生命(神)として生まれ変わるのが、ゼーレの目的だったのだ。

    (結果的に、碇シンジが、人類が一つの完全なる生命体になることを拒否したので、この計画は失敗したことになる。)

    ちなみに、禁断の実や原罪、生命の樹といった設定は、旧約聖書や新約聖書から引用している。

    ・人類の原罪を償う : イエス キリスト(神の子)は、生命の樹(十字架)(エデンの園に生えている生命の樹の枝から大きくなったもの)にはりつけにされ処刑される。そして、キリストが処刑された場所には、アダム(人類の祖先)が埋められており、キリストから流れ出た血がアダムの骨にとどき、アダムの原罪が償われた。とされています。

    ・イエス キリストが処刑される前の晩に、12使徒(キリストの12人の弟子)とともに「最後の晩餐」をとった(のちに、有名な絵画となる)

    (劇場版で、ゼーレのセリフ:「いささか数が足りぬが・・」という意味は、12体に満たなかったため。)

    (だが、「生命の樹」は、10個の円で出来ているため、10体(量産機+初号機)で良かったとも取れる。)



    続いて、

    【碇ゲンドウの考える計画】

    TV版21話でのゲンドウのセリフ:「かつて誰もが成し得なかった神への道」といった内容から、ゼーレのように「人類の原罪」を償って新たな生命体として生まれ変わるのではなく、自らが神に等しい存在となることを目的にしていました。

    当初、まだネルフができあがる前のゲヒルン時代には、ゲンドウもゼーレと同じ方向を向いていたが、ある事件をキッカケにソレが変わっていきます。

    それが、「碇ユイ(嫁)が、エヴァ初号機に取り込まれてしまった事件」

    これによって、自らが神の存在となって、エヴァ初号機をも取り込んで、そのコアに居るユイと共に未来永劫一緒に生きていくことが、ゲンドウの真の目的だったのです。

    そこで彼はまず、「アダムとリリスの禁じられた融合」を、自らも含めて行い、神に等しき存在になること。その上で初号機(ユイ)と融合することを目論んでいたが、

    劇場版では、自らの手にアダムの肉体を宿しながらも、リリスの魂をもった綾波レイに同化を拒否される。

    「私はあなたの人形じゃない。私はあなたじゃないもの」

    その後、レイやリリスと同化し、シンジの乗る初号機の元へ行ってしまったため、この時点でゲンドウの夢(人類補完計画)は潰えてしまう。

    (その後、ゼーレの考えていた通りの人類補完計画が遂行されていくが、結局はシンジの決断によってソレも叶う事は無かった。)

    (この一連の流れは、アダムの元を去り、ルシファー(=初号機)と一緒になったリリス、禁断の実を食べるという「愚かな選択」をした人類(=新たな生命体となることを否定したシンジ)など、やはり旧約聖書の内容が組み込まれているようです。)

以上です。

1章・2章の内容で参考にしたソース:

ウィキペディア:新世紀エヴァンゲリオン
エヴァンゲリオン ファンサイト

最後に・・・ヱヴァンゲリヲン新劇場版(序・破・Q)のあらすじや謎解説(TV版との違いや、ループ説等)

1997/7/19 : 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」

この旧劇場版が公開されてから、約10年。

ついに、エヴァの新シリーズ:新劇場版(4部作)の第一弾が公開されます。

2007年9月1日 : 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

その後、2~3年おきに、「破」、「Q」と公開されていき、残りはラストの「||」のみです。

「新世紀エヴァンゲリオン(TV版)」を、新たな設定とストーリーで「リビルド(再構築)」したものとして公開された、新劇場版ですが、

旧作には無かった、新たな設定やキャラクター、概念や、さらに難解となっているストーリー展開(特に、「破」と「Q」)

(「序」については、TV版のストーリーや設定をほとんど踏襲している。)

というわけで、以下の記事にて、新劇場版の新たな設定や謎、難解なストーリー展開について、解説をまとめたので、良かったら見てみてください。

→ ヱヴァンゲリヲン新劇場版映画(序・破・Q)のあらすじや謎解説&考察 ~物語のループ説やTV版との違いなど(ネタバレ注意)

ではまた、じゃーねー。

新世紀エヴァンゲリオン・TVアニメ版の謎を解説・考察し終えたゆとり君-2

(さすがエヴァ、難解な謎や情報量がむちゃくちゃ多くて、かなり疲れた。。)

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