「彼女と彼女の猫」の短編動画(新海誠作品)とアニメ版(EF)のあらすじ・感想 ~小説と漫画版も(ネタバレ注意)

彼女と彼女の猫(新海誠アニメ)のあらすじや感想をまとめている男性-1

どーもー、「君の名は。」を映画館に観に行った事をキッカケに、新海誠作品を過去から遡って観進めている「ゆとり」でーす。

というわけで今回は、新海誠監督が、まだ会社員時代(日本ファルコム)の時に制作した作品

「彼女と彼女の猫 Their standing points」

監督・制作:新海誠
音楽:天門
公開:2000年
上映時間:4分46秒(フルバージョン)

こちらの作品を紹介していきます。

「彼女と彼女の猫」は、新海誠がたった一人で作成した自主制作短編アニメーション作品で、「君の名は。」や「秒速」・「言の葉の庭」といった大ヒット作を世に送り出してきた監督の、原点とも言える作品です。

あらすじは、都会で一人暮らしをしている社会人女性と、偶然彼女に拾われた一匹の猫の物語となっていて、両者の日常シーンが切り取られており、

この作品の公開後には、「第12回CGアニメコンテストグランプリ」を受賞しています。

全編モノトーンでありながらも緻密に描かれた作画や映像演出などは、当時の自主制作アニメーションのクオリティーを遥かに超え、高く評価されています。

また、

「彼女と彼女の猫」は、小説化や漫画化、さらに2016年3月にはアニメ化もされており、原作(新海誠Ver)とはまた違ったオリジナルストーリーが、短編TVアニメとして公開されています。

※アニメ版のタイトル : 「彼女と彼女の猫 Everything Flows(略して、EF)」

というわけで、今回の記事では、「彼女と彼女の猫」の短編動画のあらすじや感想について。

また、2016年に公開されたアニメ版や、小説、漫画版についても、順に紹介していきます。

以下、目次。

  1. 「彼女と彼女の猫」の動画とあらすじ・感想について
  2. 「彼女と彼女の猫 EF(アニメ版)」のあらすじと、短編動画との違い
  3. 当作品の小説版と漫画版について
  4. 最後に・・・次作:「ほしのこえ」や、その他の新海誠監督作品について

新海誠作品:「彼女と彼女の猫 Their standing points」の動画とあらすじ・感想について(ネタバレ注意)

【フルバージョン】

上記のフルバージョンを観れば分かりますが、「彼女と彼女の猫」は、一人の女性とその女性が拾ってきた猫の日常シーンが、猫視点(猫のモノローグ)で進んでいく物語です。

新海誠監督は、当作品について以下のように発言しています。

1999年の初夏から初冬にかけて作成した自主制作アニメーションです。

生活していくことの漠然とした寂しさ、微かな痛み、ささやかな温もりなど、言葉では伝えにくい感情を映像と音に託しました。

「彼女と彼女の猫」は、前編モノトーンの映像設定であり、冒頭から土砂降りの雨の中、猫視点でのモノローグ(一人語り)が始まっていきます。

なので、全体的に暗い雰囲気を漂わせ、寂しさや悲しさ、儚げな印象を強く受けました。

(ひぐらしの泣く声とかも、本編にマッチしていて印象的だった。)

また、猫の声を新海監督が自ら当てているんですが、それもなんか朴訥(ぼくとつ)としていて良いかなーと。

(明るくハキハキした声だと、また世界観や印象が変わってくる。)

あと、

1点だけストーリー的に気になる部分があって、それが、彼女が泣き崩れてからのシーンなんですが、

「誰か助けて」

その後、猫のモノローグが始まり:「当てのない暗闇の中を、僕達を乗せたこの世界は回り続ける・・」

エンディングへと向かっていくわけですが、最後のセリフが、

「僕もそしてたぶん彼女も、この世界のことを好きなんだと思う。」

こうして、物語は終わっていくんですね。

この最後の締めくくりのセリフだけ、ちょっと違和感があって、なんで泣き崩れながら誰かに助けを求めるほど絶望している彼女をよそに、その後の展開に変化も無いまま、最後のセリフに繋がったのか・・・

ここだけ、すごく違和感を感じました。

(ネットを見ていると、僕と同じように感じた方が少なからず居るようです。)

「彼女と彼女の猫 Everything Flows(アニメ版)」のあらすじ・感想と、短編動画との違い(ネタバレ注意)

原作:新海誠(短編動画の内容)
監督:坂本一也
脚本・シリーズ構成:永川成基
キャラクターデザイン:海島千本
アニメーション制作:ライデンフィルム京都スタジオ
製作:彼女と彼女の猫EF製作委員会
放送期間:2016年3月(1ヶ月間)
話数:全4話(各回:約8分)

あらすじ概要(以下)

基本的には、短編動画のあらすじと同様で、一人の女性とその猫の日常が描かれているが、

女性は社会人じゃなくて就職活動中の学生で、猫は黒猫であり、登場人物やストーリーの内容は全然違っている。

家族・友達・将来(就職)に行き詰まり立ち止まっている彼女と、それを見守っている猫の心温まる物語である。

上述のとおり、アニメ版は、新海誠の短編動画とはまた全然違った内容となっています。

短編動画では、女性と猫しか登場人物がいませんが、アニメ版では、2人の他にも、女性の友達(ともか)や、母親、猫の親猫も登場したりと、よりストーリーが幅広く展開していきます。

また、デザインや映像の印象や全体的な雰囲気が、短編動画と違って、綺麗でほんわか優しい印象で心温まる感じになっているのも、大きな違いでした。

一方で、

短編動画の展開を踏襲しているところもあって、将来や友人との事で行き詰まった彼女が、暗い部屋の中で「助けて。。」とつぶやくシーン。

こちらは、短編動画でも似たようなシーン(セリフ)が見所の一つにありました。

また、ストーリーの後半は冬の季節となっており、雪が降っている中、電車が走っているシーン。

その電車の音に対して、猫が言及している部分。こちらに関しても、同じような描写がされています。

「雪はすべての音を吸い込んで、でも彼女の乗った電車の音だけはピンとたちあがった僕の耳に届く」(短編動画の、猫のモノローグ)

あとは、「彼女と彼女の猫 EF(アニメ版)」を観た、個人的な感想について以下にまとめてみました。

  • 「彼女と母親との関係について」

    本作で僕が彼女に最も共感してしまったのが、母親との関係についてです。

    まだ子供の頃の彼女が、日中に一人きりだからと、母親が猫を拾ってきた所や、

    彼女が高校生の頃に、母親の再婚の件で、関係がうまくいっていない事。(結局、母親が心置きなく嫁に行くように、猫も一緒に連れて出て行きます。)

    そして、再婚相手のことを「お父さん」って呼べないところ。

    これらについては、個人的に非常に共感できる部分だったので、ちょっと考えさせられました。

  • 「ED後の感動」

    これはもう短編動画も観ている人なら、誰もが感じることでしょうが、

    実は、アニメ版のその後が、短編動画のストーリーに繋がっていくんですね。

    アニメ版の最後では、黒猫が安らかに永遠の眠りについてしまいます(寿命による死)

    そして、その黒猫の生まれ変わりとして描かれているのが、短編動画の白猫で、社会人となった彼女が拾うわけですね。

    ED後に、新海誠の声で「季節は春の始めで、その日は雨だった・・・」のセリフ(短編動画の冒頭のセリフ)が流れ出した時は、鳥肌が立つほどの感動でした。

    (短編動画で、白猫の声は新海誠が担当している。)

    「お~そういう事だったのかー、繋がったー!!」って。

以上です。

また、アニメ版:「彼女と彼女の猫 EF」について、新海誠や監督:坂本一也、脚本:永川成基、キャスト(彼女役、猫役)が、それぞれコメントを残しているので、そちらもぜひ確認してみてください(以下)

→ 彼女と彼女の猫(EF)公式サイト:スペシャルコメント

「彼女と彼女の猫」の小説と漫画版の概要まとめ ~あらすじや、短編動画との違い

続いて、小説版と漫画版についても、順に紹介していきます。

まず、小説について。

Amazon:彼女と彼女の猫(小説)

  • 著者:永川成基(アニメ版の脚本・シリーズ構成も手掛けている)

    作家情報 : 1974年愛知県生まれ。作家、脚本家、ゲームシナリオライター等、媒体とジャンルを問わず、幅広い分野の作品を手がける。

  • 発売日:2013/5/30
  • ページ数:221ページ
  • ストーリー概要(以下)

    新海誠の短編動画を元としながらも、永川(著者)独自の解釈を織り交ぜた短編集で、拾われた猫たちを軸にそれをとりまく人々の4つの物語を描き出している。

    1話 : チョビという猫と、美優という教師の物語(おそらく、この2人が、短編動画の2人と同じ設定)
    2話 : ミミという猫と、麗奈という学生の物語
    3話 : クッキーという猫と、葵という女性の物語
    4話 : クロという猫と、志乃という女性の物語

    ※1話ごとに主人公(視点)は変わっていますが、物語的には繋がっています。(各登場人物に関係がある)

    (各話の、ストーリー詳細は以下にてまとまっています。ネタバレ注意)

    → 「彼女と彼女の猫」原作小説のネタバレ感想

以上です。



続いて、「彼女と彼女の猫」の漫画版について。

Amazon:彼女と彼女の猫(漫画版)

  • 著者:山口つばさ
  • 発売日:2016/8/23(最近)
  • ページ数:164ページ
  • ストーリー概要(以下)

    「季節は春のはじめ、その日は雨だった。僕は彼女に拾われた・・・」

    こうして、一人の女性と一匹の猫の物語が始まっていく。

    漫画版については、基本的には新海誠の短編動画と同じである。(追加されているシーンやエピソードもあるが、大幅な変更は無い。)

    以下、あらすじの詳細がまとめられているので、良かったら見てみてください。

    → マンガ「彼女と彼女の猫」のネタバレ内容と感想

以上です。

最後に・・・次作:「ほしのこえ」や、その他の新海誠監督作品について

新海誠は、90年代に「彼女と彼女の猫」を制作後、「ほしのこえ」という短編映画を製作しています。

その時期に、彼は会社員(日本ファルコム)を辞めて制作に専念し、結果、「ほしのこえ」は公開後に大きな反響・話題を呼び、新海誠がアニメ界隈で有名になるキッカケとなった作品となりました。

そして、以下のような数々の賞を受賞し、

  • 第1回新世紀東京国際アニメフェア21 公募部門優秀賞
  • 第7回アニメーション神戸 パッケージ部門作品賞
  • 第2回日本オタク大賞 「トップをねらえ!」賞
  • 第6回文化庁メディア芸術祭 特別賞

彼にとって、クリエイターとしてのターニングポイントとなった作品といえるでしょう。

なので、新海誠に注目している方でまだ観てない方は、ぜひ見てみてください。

ほしのこえ(新海誠アニメ映画)のあらすじ・感想や結末・ラストについて(ネタバレ注意) ~漫画や小説版との違いなども

また、

その他の新海監督作品についても、おすすめ順に概要や感想等をまとめてみたので、良かったら確認してみてください。

→ 新海誠監督のおすすめ作品ランキング一覧(アニメ映画・著書小説・CM)~「君の名は。」や「秒速5cm」、「言の葉の庭」等々

ではまた、じゃーねー。

彼女と彼女の猫(新海誠アニメ)のあらすじや感想をまとめ終えた男性-1

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です