もののけ姫のあらすじや都市伝説(ハンセン病や、こだまの正体等)、アシタカやサン・エボシ達のその後や、名言・名セリフまとめ

もののけ姫と同じスタジオジブリ作品の聖地巡礼-11

どーもー、先日「トトロの森」へ聖地巡礼してきて、クマやヘビが出てこないかビクビクしていた、ジブリオタクの「ゆとり」でーす。

→ となりのトトロの舞台:「トトロの森(狭山丘陵)」や「クロスケの家(埼玉県所沢)」に行ってきた~その他モデルとなった場所も

今回は、トトロと同じジブリ映画である『もののけ姫』について。

1997年7月12日に全国公開され、興行収入193億円、観客動員数1420万人を記録し、当時の日本映画の歴代興行収入の記録を塗り替える、歴史的な超大作となった。

  • 第1回・文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
  • 第21回・日本アカデミー賞最優秀作品賞
  • 第15回・ゴールデングロス賞・最優秀金賞、特別功労大賞

などなど、数々の賞を総なめにして、

脚本・監督 : 宮崎駿
製作・プロデューサー : 鈴木敏夫
音楽 : 久石譲

といったジブリでお馴染みのメンバーが揃い、この映画が出来上がるまでに、宮崎駿による構想:16年、制作に3年もの長い期間が掛かったという。

宮崎監督本人も、自身の作品群の中で、一つの区切り・集大成だと語っている。

映画のキャッチコピーは、「生きろ!」

あらすじ概要は・・

日本の戦国時代が舞台となっていて、その中で、生きるために森(自然)を侵食していく人間達と、その人間達に対立している森の生き物「もののけ」との戦いが描かれており、

そんな中でも、なんとか人間と森との共生ができないかと模索していく、主人公:アシタカと、生まれた時から森の中で暮らしてきたヒロイン:サンが、互いに出会って支えあって生きながらも、人間と森との戦いに巻き込まれていく模様や葛藤が描かれています。



一方で、この「もののけ姫」、ネット上ではある噂が流れている・・

  • ”こだま” が成長した姿が、あの「トトロ」だった?
  • ”デイダラボッチ” は、日本の伝説の生き物だった?
  • ストーリー本編で、当時不治の病であった「ハンセン病」の患者を扱っている?

etc

ということで、今回はこれら「もののけ姫」に関する都市伝説や、各登場人物の名言・名セリフ集。

そして、宮崎駿が本作品を通して、現代に伝えたかった「メッセージ」などの考察を、順にまとめてみました。

ジブリ映画:「もののけ姫」のあらすじとその後 ~アシタカとサンは、あの後どーなるのか~

まずは、「もののけ姫」のあらすじについて、以下にザッとまとめてみました。

時代は戦国時代に入る前・・・かつて大和朝廷によって、壊滅状態においやられた蝦夷(エミシ)一族。その数少ない残党が隠れ住んでいた村に、主人公である少年:アシタカは住んでいた。
だがある日、「タタリ神」と呼ばれるイノシシの化け物によって村を襲われそうになり、アシタカの手によってタタリ神は退治できたが、その際、右腕に ”死の呪い” を受けてしまう。

その後、アシタカは右腕に追った「呪い」を絶つために、タタリ神が来たとされる方角:「西の地」へと旅立つ。

その旅の途中、アシタカは山奥で倒れている人を助け出し、その人らが住んでいる村へ行くことになる。
その村は、タタラ場と呼ばれる「製鉄を生業とする有名な村」で、この村を治めていたのが「エボシ」という女性だった。
エボシは、”鉄” の他にも、石火矢(いしびや)と呼ばれる銃を、村の外れに住んでいる病人達に作らせ、山に住む獣たちや、村の鉄を狙う侍たちから村を守っていた。
アシタカの住んでいた村を襲ったタタリ神(元はイノシシ)に、鉄のつぶてを撃ち込んだのも彼女達だという。

生業のために、山(自然)を破壊していってる彼女達に、アシタカは「これ以上、山に住む ”もののけ達” を追い詰めないように何とかできないか・・?」と申し出るが、鉄を作り出すためには、山(自然)を破壊していかなければならず、村人たちが生きていくためにはどーしようもない事だった。

そんな時、山を破壊し続けるエボシの命を狙って、”もののけ姫(ヒロインのサン)”が、タタラ場の村へ襲撃しにやってきた。
そこで、村の人々やエボシによって窮地に陥ったサンは、アシタカによって救われるが、同時にアシタカは瀕死の重傷を負ってしまう。
瀕死の重傷を負いながらも、アシタカはサンを担いだまま山へと逃げ帰り、途中、限界がきて倒れ込んでしまう。

意識が戻ったサンは、当初アシタカを殺そうとするが、結局助けることに決め、山の神様である「シシ神様」の元に連れて行った。
シシ神様は生と死をつかさどる神と言われていて、瀕死の重傷を負っていたアシタカはシシ神の判断によって、生きながらえる事となった。

その後、サンはアシタカを介抱していくうちに、しだいに心を開いていき、アシタカも、森(自然)と人とが争わずに共生していく道は無いかと、思い悩んでいく。

だが、そのころ「タタラ場」には、エボシに ”シシ神殺し” をさせようとする、怪しげな装束(しょうぞく)をまとった男達が集結していた。
その男たちは、シシ神の首には不老不死の力があるとして、大和朝廷からの命を受けてタタラ場にやってきた。

さらに同じころ、シシ神のいる山には、はるか遠くの地から、イノシシの大群が集結してきていて、シシ神の山を守るために、タタラ場を一斉襲撃する企てを立てていた。

そーして始まった、人間達 VS 山の獣たちとの最終決戦。

アシタカは、人間側の軍勢を率いていたエボシに戦いをやめて村に帰るよう言うが、エボシはかまわず「シシ神殺し」に向かってしまう。

タタラ場に進行していたイノシシ達は、次々に人間達によって殺されていき、また人間達もそれなりの犠牲を払うこととなった。

そして山の奥地では、エボシ率いる軍勢がシシ神を見つけ、エボシの手によってシシ神の首がとられてしまう。

すると、シシ神の胴体から飛び出した不気味な液体が、空を覆うように大量に飛び散っていき、それに触れた者たちが次々に死んでいく。
やがて、液体は津波のように山を埋め尽くし、草木は死に、森は枯れ果て、山のふもとにある「タタラ場」も壊滅してしまう。

サンは森が死んだと絶望するが、アシタカはまだ望みはあるとサンを説得し、二人は協力してシシ神の首をシシ神に返した。
シシ神は首を取り戻したと同時に、朝日を浴びて地に倒れ込み消えてしまう。
倒れ込んだ時の衝撃で、凄まじい風が吹き抜けると、枯れ果てた山には僅かながらにも緑が戻る。
そして気づいたら、アシタカの腕の呪いも消えていた。

その後、エボシは崩壊したタタラ場を見ながら、村人達に、一から新たに村を作りなおそうと語りかけ、
サンは、「アシタカは好きだが人間を許すことはできない」と言い、これからも山犬とともに ”もののけ” として生きていく事を決める。
アシタカは、エボシ達とともに生きていくことを決めるが、それでも ”お互いの世界で共に生きていこう。” と強く語った。

Ending

参考元 : ウィキペディア:「もののけ姫」

以上が、ザッとまとめた「あらすじ」になります。

上述のとおり、映画本編のラストでは、

アシタカは、エボシとともにタタラ場(人間・文明側)に残り、サンは、アシタカと再び逢うことを約束するも、山犬とともに森(自然側)へと帰っていきます。

だが、双方ともに、”人間と自然が共に共生できるような世界” に少しでも近づけるために、それぞれの立場を認めつつ生きていくことを誓いました。

こーして、二人は新しい道へと歩んでいくのですが、”その後のアシタカとサンの関係” について、宮崎駿監督は以下のように言及しています。

”彼らはずっと良い関係を続けていくだろうと思います。

それから、サンが生きていくために、アシタカはいろいろな努力をするだろうと思います。
同時に、タタラ場の人々が生きていくためにも、大変な努力を払うだろうと。

そのために、アシタカは引き裂かれて、傷だらけになるだろうと思います。
それでも彼は、それを曲げずに生きていこうと思って、両方を大切にしようと思い続けるだろう。

だから、彼の生き方は、私たちが今の時代を生きていく生き方に、共通するんだと思うんです。”

参考元 : 『もののけ姫』の後日談。サンとアシタカのその後

「もののけ姫」の登場人物(アシタカや、エボシ・ジコ坊等)の詳細設定と、名言・名セリフ集まとめ

もののけ姫に出てくる登場人物の中には、そのキャラクター設定が複雑なモノも何人かいます。

特に、タタラ場のエボシ、謎の組織:師匠連(ししょうれん)のジコ坊、アサノ公方(くぼう)と地侍。。。そして、大和朝廷。

これらの詳細設定や、各々の相互関係性を理解することで、よりストーリーを深く理解することができます。

また、各キャラクターの名言や名セリフも、共に以下にまとめてみました。

  1. 「蝦夷(エミシ)一族のアシタカ」

    もののけ姫の登場人物:アシタカ-1

    蝦夷(エミシ)一族・・・かつて大和朝廷の支配に抵抗したが、戦に敗れ北の果てに追われた人々で、縄文人の末裔でもある一族です。
    アシタカは、この一族の数少ない若者で、族の長(おさ)になるための教育を受けた「17歳」の少年である。

    そのため、族長の血を受け継ぐ気品と、狩で鍛えた技を持ち、無口だが正義感が強く潔いキャラクターである。



    以下、アシタカの名言・名セリフ集。

    1 : サンとエボシの戦いを止め・・・

    「この娘の命貰う・・・そなた(エボシ)の中には夜叉がいる。この娘の中にも。」

    (自分の呪われた腕を見せながら)「みんな見ろ!これが身の内にすくう憎しみと恨みの姿だ。身を腐らせ死を呼び寄せる呪いだ。これ以上憎しみに身をゆだねるな」

    2 : タタラ場からサンを救出して後、気が付いたサンと致命傷を負っていたアシタカの会話・・・

    サン:「おまえ射たれたのか。死ぬのか。死の前に答えろ!なぜわたしの邪魔をした?」

    ア:「そなたを死なせたくなかった」

    サン:「死など怖いものか!人間を追い払うためなら生命などいらぬ!」

    ア:「わかっている。。。最初に会ったときから・・・」

    サン:「そのノド切りさいて。二度とムダ口がたたけぬようにしてやる!」

    ア:「生きろ!」

    サン:「まだ言うか!人間の指図はうけぬ!」

    ア:「そなたは美しい」

    サン「!」(この後、サンはアシタカを助ける)

    3 : 最終戦争の前の、アシタカとモロの会話・・

    ア:「サンをどうする気だ。あの子も道づれにするつもりか!?」

    モロ:「いかにも人間らしい手前勝手な考えだな。サンはわが一族の娘だ。森と生き・森が死ぬときは共に滅びる」

    ア:「あの子を解きはなて!あの子は人間だぞ!」

    モロ:「だまれ、小僧!おまえにあの娘の不幸が癒せるか? 森を侵した人間が、わが牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだ・・・人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ哀れで醜い可愛い我が娘だ!おまえにサンを救えるか!?」

    ア:「わからぬ・・・だが共に生きることはできる!」

  2. 「タタラ場のエボシ」

    もののけ姫の登場人物:タタラ場のエボシ-1

    タタラ場・・・製鉄を生業とする有名な村で、周囲には外部からの敵襲に備えた堀(ほり)や塀(へい)が設置されており、城塞都市のような風貌の村です。

    そしてこの村を治めているのが「エボシ」という女性。

    エボシは、内戦によって被害を受けて人身売買されていた女性達を買い取って、本来、女人禁制のタタラ場で製鉄作業の仕事を与えたり、

    社会から差別を受け虐(しいた)げられてきた感染病患者を匿(かくま)い、その人達にも、石火矢(いしびや)と呼ばれる銃を作らせる仕事を与えています。

    このように、社会にとって異分子の存在をも、人として扱う徳を持っており、村人たちに敬われ・慕われているのが、エボシという存在です。

    一方で、乙事主(おっことぬし)率いるイノシシの集団襲撃に対して、村人(男性)をオトリとして利用し見捨てる非情さや、敵対する者への容赦の無さも併せもっています。

    また、、

    タタラ場は、「大和朝廷」の保護下にもあり、ジコ坊を通じてエボシに密書が届けられるシーンも描かれていて、

    本編では、朝廷の人間が登場することは無く、密書の内容も不明であるが、おそらく「シシ神の首を取る旨」が記載されているのでしょう。

    さらに、シシ神退治の際には、「師匠連」という朝廷配下の謎の団体と、砲術のプロ:「石火矢衆(いしびやしゅう)」:40名ほどを借り受け、

    「唐傘連(からかされん)」や「ジバシリ」といった暗躍団体も加わっている。



    一方で、タタラ場の領地・経営権を狙う「アサノ公方(くぼう)」率いる地侍(じざむらい)達とは敵対関係にあり、アサノの軍勢が襲撃してくるシーンも本編には描かれている。

    (シシ神退治のため、エボシ含め村の主要戦力(男達)が村を空けたタイミングと、アサノの軍勢が襲撃してくるタイミングが、見事に一致していたため、裏では、エボシ側の誰かが(おそらく、大和朝廷または師匠連の連中)、アサノ側に情報を流し暗躍している事を示唆している。)

  3. 「師匠連の一員であり、唐傘連の頭領であるジコ坊」

    もののけ姫の登場人物:ジコ坊-1

    大和朝廷・配下の謎の団体「師匠連」の一員であり、唐傘連の頭領でもある「ジコ坊」

    本編の後半では、天皇からの命により、タタラ場・エボシと共に「シシ神退治」の指揮を任され、「石火矢衆」や「ジバシリ」といった集団も付き従える。

    ※唐傘連・・・巨大な唐傘をたずさえ、暗器(あんき)や煙玉など忍のような技を使う集団。ジコ坊の指示のもと、目的のためには手段を選ばない非情さを持っている。

    ※石火矢衆・・・シシ神退治の際、「師匠連」からエボシに貸し与えられた傭兵。

    ※ジバシリ・・・通常の狩人よりも山野の知識に長けた者。獣に、人と見破られないよう生皮(なまかわ)を被るなど、特殊な術を使う集団

    【ジコ坊の、名言・名セリフ】

    ・(アシタカとの会話)「戦、行き倒れ、病に飢え、人界は死んだ亡者でひしめいとる。タタリというなら、この世はタタリそのもの。」

    ・「なあ、天地の間にある全てのものを欲するは、人の業というものだ」

  4. アサノ公方と地侍集団

    もののけ姫の登場人物:地侍-1

    アサノ公方と地侍・・・製鉄場として栄えている「タタラ場」を狙うアサノ公方。

    本編では、アサノ公方(将軍)本人は登場しないが、後半、エボシと男衆の留守を狙って一斉攻撃を仕掛けている。

  5. その他・登場人物の名言・名セリフ

    タタラ場にいた感染病末期患者 : (アシタカに対して)「生きることは、まことに辛く苦しい。世を呪い・人を呪い、それでも生きたい。どうか愚かなわしに免じて」

    山犬・モロ : 「黙れ小僧!お前にあの娘の不幸が癒せるのか。森を侵した人間が、わが牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだ。」

    「人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い可愛いわが娘だ・・・お前にサンを救えるか!」

以上です。

参考元(以下):

ウィキペディア:もののけ姫
「もののけ姫」の基礎知識

もののけ姫の裏話・都市伝説 ~ハンセン病の取扱いや ”こだま”の正体、デイダラボッチの実在説や原作版の有無など~

最初に述べている通り、「もののけ姫」には、いくつか都市伝説的な内容がネット上で話題となっています。

ということで、それらを以下にまとめてみました。

  1. 【シシ神の森のモデルになったのは、「屋久島」】

    もののけ姫 シシ神の森のモデル:屋久島-1

    屋久島(やくしま)は、鹿児島県の大隅半島佐多岬(おおすみはんとう さたみさき)南南西約60kmの海上に位置する島である。(wiki情報)

    そして、この屋久島が「シシ神の森」のモデルになったと言われている。

    ※厳密には、屋久島にある「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」という渓谷(けいこく)。

    1995年5月に、スタジオジブリのメインスタッフはこの屋久島に、ロケハンに出かけているそうであり、

    宮崎駿は、もののけ姫の舞台をスタッフたちにイメージさせるために、実際に行って、自分の目で見て・肌で感じさせ、その後の映画作りに活かすことが狙いだったという。



    また、

    アシタカが住んでいた「エミシの村」のモデルと言われているのが、白神山地(しらかみさんち)という場所。

    もののけ姫 アシタカのエミシの村:白神山地-1

    白神山地(しらかみさんち)・・・青森県の南西部から秋田県北西部にかけて広がっている山地のことで、1993年12月には、屋久島とならんで、日本で初めてのユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録された場所である。

    もののけ姫の美術担当は、この白神山地を実際に見るために、青森県の鰺ヶ沢町、津軽峠、天狗峠、一ツ森町を歩き回ったという。

  2. 【”神殺し” は、太古の神話:「ギルガメッシュ」から影響を受けている。】

    本編の後半テーマとなっている、”シシ神殺し(神殺し)”

    これは、宮崎が、太古の神話:「ギルガメッシュ」から影響を受けたことで描いたストーリーだと言われている。

    ギルガメシュ・・・古代メソポタミア文明時、シュメール初期王朝時代のウルク第1王朝の伝説的な王であり、数多くの神話や叙事詩に登場している。

    そして、このギルガメシュの伝説を描いた小説:「ギルガメッシュ(作・梅原猛)」から、宮崎は影響を受ける。

    → Amazon:ギルガメッシュ(著・梅原猛)

    【神殺しシーンの概要】

    ウルクの王:ギルガメシュは、親友と共に人間の世界を広げるために、「レバノン杉」の原生林を伐(き)っていく。

    それに怒った「半身半獣の森の神・フンババ」は、凶暴な姿になってギルガメシュを襲うが、ついには首を刈られてしまう。

    その後、神退治の代償として親友を失ったギルガメッシュは、死の世界へと旅立つが、何の成果も得られず絶望の果てに故国に戻って来る。

    そして、ギルガメシュは、神を殺して人間だけの王国を作ろうとした己の傲慢さを恥じ、自然破壊や生命操作は破滅の道だと遺言して果ててしまう。

  3. 【もののけ姫のキャッチコピー:「生きろ!」以外の、ボツになったコピー】

    映画公開時のキャッチコピーは、糸井重里による「生きろ!」に決定しました。

    ですが、この完成までには糸井と鈴木敏夫プロデューサーの間で激しいやり取りがあって、ボツになったコピー案はなんと50本近く。。。

    主な候補には、以下がある。

    「おそろしいか、愛しいか。」

    「だいじなものは、ありますか。」

    「おまえは、まぶしい。」

    「昔々は、今の今。」

    「死ぬのと、生きるの、どっちが好きだ。」

    「死ぬなっ!」

    等々

  4. 【最後に出てきた ”こだま” は、後に ”トトロ” へと成長する?】

    本編には、「こだま」と呼ばれる不思議な精霊の群が登場する。これは豊かな森に宿る「樹の精」らしい。

    おそらく、木々の生命をヴィジュアル化したものと考えられ、作中の後半(シシ神の首が取られて以降)では、次々と降り注いでいく(死んでいく)こだま達が描かれている。

    そしてラストシーン、森の深部に一匹のこだまが写って、エンディングへと進んでいくが・・・

    もののけ姫のラストシーン:こだま-1

    この一匹の「こだま」が、後々「トトロ」に成長するといった都市伝説が出てきている。

    実はこの都市伝説、言い出したのは宮崎駿監督自身で、最後に出てきた木霊(こだま)が、数百年後にトトロになったというイメージでもののけ姫を制作したそうです。

  5. 【もののけ姫は、「ハンセン病患者」を扱っていた・・】

    タタラ場で、エボシが匿(かくま)っていた感染病患者達が生活していた施設。

    実は、この感染病は「ハンセン病」と言われている。

    ハンセン病は皮膚症状が出る感染病だったことから、、昔の日本ではハンセン病の患者は社会的に差別の対象となり、一般社会で生活していく事が困難だったという。

    (実際に、昔の日本ではハンセン病だと診断された患者は、地方の隔離施設に追いやられ一生を過ごすことになったという。)

    (ちなみに、現在では完治できる病気である。)

    なのでエボシ様はタタラ工場をつくりハンセン病の患者が自立して生きて行ける社会を作った意味合いが、ココに込められているのだ。

  6. 【エボシの過去】

    エボシは、タタラ場を作り出す前には、何をやっていたのか・・以下のように言われている。

    エボシは、少女の頃に、異国に売られて中国で倭寇(わこう)の親分に買われた。

    ※倭寇・・・海賊、貿易商人といった意味。

    つまりは人身売買の被害者だったという。
    その後、親分の妻となり頭角を現していき、ついには親分を殺して金品を奪って故郷に戻ってきた。

    また、倭寇時代に手に入れた、海外(明)の最新式の銃「石火矢」を、そのまま日本に持ち込み、自らの理想の国を作ろうと誓う。(それが、のちのタタラ場)

    そして、長らく娼婦として虐げられた暮らしをしてきたからこそ、タタラ場では女性たちが活躍できる社会を作り出している。

  7. 【タイトルは、本来「もののけ姫」では無かった?】

    宮崎駿監督は、もののけ姫の映像がほぼ完成した とある日に、鈴木敏夫プロデューサーのもとに訪れてきて、タイトルを『アシタカせっき』に変更するよう提案してきたそうです。

    けど、鈴木は直感的に「もののけ姫」というタイトルの方が良いと感じ、そのままテレビCMなど、PRを「もののけ姫」のままで強行した。

    結果、宮崎駿監督の案は、無いものとなって、以降宮崎本人もソレに関してはなにも言わなかったそうです。

  8. 【「デイダラボッチ」とは、古くから日本に言い伝えられている伝説の巨人だった・・】

    本編で、シシ神様の夜の姿として描かれている「デイダラボッチ」

    実は、このデイダラボッチ・・・古くから日本各地で伝承されている巨人の名前で、

    浜名湖などの多くの湖が、この巨人の手や足の跡だとする伝説や、あの富士山もディダラボッチが甲州一帯から土を持ってきて作った山だという伝説がいい伝えられれているそうです。

    参考元 : ウィキペディア:「ダイダラボッチ」

  9. 【もののけ姫の原作情報・・・ストーリー構想は16年にも及んだ】

    映画が公開されのが、1997年7月12日

    宮崎駿は、もののけ姫を構想するまでに「16年」掛かったと言っています。

    それを辿っていくと、1980年にまで遡(さかのぼ)ります。

    1980年・・・宮崎駿がアニメ企画案のイメージボードとして構想した作品の中に、すでに「もののけ姫」があった。(「宮崎駿イメージボード集」)

    そして、

    1993年・・・上記のイメージボードを基に、絵本:「もののけ姫」が出版される。

    → Amazon:もののけ姫(宮崎駿・絵、徳間書店、1993年12月31日)

    こちら、ストーリー的には映画作品とは、なんの関連性も無い。

    以下、あらすじ。

    戦場で傷ついた武士がいて、彼はある日、間違って ”もののけ” のねぐらに入ってしまい、そこに置いてあった飯を食ってしまった。

    そこに帰ってきた ”もののけ” は、自分の飯を食べられた事に憤慨するが、武士の娘を、もののけの嫁にすることを条件に許すことに。

    その後、武士の娘は、父親のために自ら進んで ”もののけ” の元へ行くが次第に心が通じ合っていき・・・



    また、「もののけ姫」の舞台設定やストーリー展開、キャラクター設定において、原案の一つとされているのが、「シュナの旅」という作品。

    「シュナの旅」は、宮崎駿によって、1983年6月に出版されたファンタジー物語(絵本)である。

    → Amazon:シュナの旅(宮﨑駿著作、アニメージュ文庫)

    以下、あらすじ

    氷河に囲まれた深い谷にある王国の王子:シュナが、ある旅人から「どんな土地でも実る、黄金の種の話」を聞き、衰退していた我が国を救うために、その黄金の種を探しに、ヤックルに乗って旅をするというストーリーです。

    この「シュナの旅」は、「もののけ姫」だけでなく、「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」・「ゲド戦記」の原案としても使われたと言われています。

以上、ネット上で話題となっていた都市伝説のまとめでした。

参考元 : 金曜ロードSHOW!の公式ツイッターが「もののけ姫」の裏設定を解説

最後に・・・「もののけ姫」の壮大なテーマ・メッセージ性の考察と、その他のジブリ作品について

「もののけ姫」は、数ある宮崎駿・ジブリ作品の中でも、非常にメッセージ性が強い作品である。

それは、単なる「自然破壊の否定」や「自然共生」・「戦争の悲惨さ」といった枠には収まらない程だ。

当然、これらはメインテーマとして挙げられ、本編ラストでも、人間の一方的なエゴによる自然破壊は、憎しみや絶望を生んで、必ず因果応報的に人間側に反(かえ)ってくる。といった描写が描かれています。

ですが、要所要所のストーリーをもっと深読みしてみると、そこには様々なテーマや問題・メッセージが隠れています。

例えば、女頭領・エボシが率いるタタラ場

このタタラ場では、女性が強い立場にいて活躍できる社会が描かれています。

当時は、今よりもはるかに男尊女卑の時代。内戦の被害にあった女性の売買が横行していて、女性は非常に低い立場に居ました。(エボシの秘密の場所に匿(かくま)っていた、感染病患者も同様です)

宮崎駿は、このような差別主義的な時代背景に対して、あえて問題提起して、女性が活躍できる社会を描いているのです。

そーゆー意味で、「エボシ」という存在は、差別を無くし、誰もが平等に生活できる「民主主義的」な理想を掲げており、

「土着信仰」や「神々の信仰」といった宗教を真っ向から否定する、唯一の近代文明主義者だと言えるでしょう。

また、本編では「人間 VS 自然」がメインに描かれていますが、人間側だけに視点を当てても、そこには複数の派閥や集団が、それぞれに相互関係しているのが分かります。

エボシに「シシ神退治」の指示を与えた「大和朝廷」の存在。

シシ神退治の間のみ、協力関係にあった「ジコ坊」と「師匠連」という謎の集団。ジコ坊のもと背後で動く「唐傘連(からかされん)」や「ジバシリ」といった暗躍集団。

さらには、

タタラ場の領地・経営権を狙う「アサノ公方(くぼう)」率いる地侍(じざむらい)達。

※シシ神退治の際、エボシ含め村の主要戦力(男達)が村を空けたタイミングと、アサノの軍勢が襲撃してくるタイミングが、見事に一致していたため、裏では、アサノ側に情報を流した密偵者がいる事を示唆している。

このように、本編では、あまり描かれていませんが、ちょっと深読みすれば多くの「謎」が残っており、それはストーリー性をもっと広く・もっと深くするための余地を多分に残している事を示唆しています。

おそらく、120分映画ではなく、240分・360分と増えれば増えるほど、もっともっと深く多層的なストーリーになる事は間違いないでしょう。
(「ナウシカ」の映画と原作版の違いのように・・・)

→ 風の谷のナウシカの都市伝説(王蟲や腐海の真実)や、映画版と漫画版(原作)のあらすじの違い(ラストやその後:ネタバレ注意)

また、、

宮崎駿が、もののけ姫の映画公開に渡って、最も伝えたかったメッセージ。

それが、本作品のキャッチコピーでもある、”生きろ!”です。

特に、コレは「現代に生きる若者」に対して、発しているそうです。

以下、宮崎駿の発言。

”百億の人口がねぇ、二億になったって別に滅亡じゃないですからね。
そういう意味だったら、世界中の野獣は、もう滅亡、絶滅していますよね。
そうですよ。元は百匹いたのに、今は二匹しかいないなんて生き物、一杯いますからね。

そういう目に、今度人類が遭うんでしょ、きっと。でもそれは滅亡と違いますね。

僕等の運命ってのは、多分、チェルノブイリで帰ってきた爺さんや婆さん達が、あそこでキノコ拾って食ったりね、
その、”汚染してるんだよ”って言いながら、それでも生きるためにジャガイモ食っていくだんろうなっていうね・・・まぁ、その位のことしか言えないですよね。
それでも結構楽しく生きようとするんじゃないかなぁっていうね、どうも人間ってのは、その位のもんだぞって感じがね。”



※監督が言う「我々が直面している最大の課題」は、主人公アシタカの設定に集約されているという。

”今、この世の中に生きている若者は、いわれのない不条理な、肉体的にも精神的な意味も含めてババを引いてしまった人間達である。

それは東アジア、アメリカやヨーロッパ、アフリカでも共通の運命である。
その理由は、一人の人間が感じられる悲劇が、ローマ時代であろうと鎌倉時代であろうと同じ故である。

人口が五百万人しか居なかった鎌倉時代の日本は、現代から見れば山紫水明(さんしすいめい)、遥かに美しい所が多数存在したが、人間が悲惨の極みであったため、鎌倉仏教のような宗教が生まれてきた。
破局の規模が大きいから悲劇が大きいというのは嘘で、一つの村が滅びることが、その人間にとっては全世界が滅びることに等しい、そういう意味を持った時代がある。

その意味では人間が感じられる絶望も、その苦痛も量は等しい。
恐らくそれは、歴史の様々な場所で感じ取られてきた。
ただ何となくスケールが大きいからね、こりゃ本当のドン詰まりと思っているだけで。でもそれが本当にドン詰まりなのかというと、そうは簡単に行かないことも、歴史は証明してるから。”

宮崎駿は、本作品を通して、どんなに絶望的な状況で、憎しみと悲しみに満ちた殺し合いの最中(さなか)であったとしても、”生きる事” そのものに価値があるとして、それはやがて素晴らしい出会いや美しい希望を生むものとして、生きる事の重要性を投げかけているのです。



終わり。

P.S. 「もののけ姫」以外のジブリ作品について、僕なりの考察や作品の概要についてまとめているので、以下もぜひ。

→ スタジオジブリのアニメ映画(作品)ランキング一覧:top8 & 都市伝説(裏話)と人気キャラクターの名言・名セリフまとめ

ではまた、じゃーねー。

もののけ姫を観終わったゆとり君-10

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