今日は、あいにくの雨、、、
僕は、水道橋駅の改札前で彼女の到着を待っていた。
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『今から、およそ5日前・・・』
いつものように、アイドルのライブ参戦のため、秋葉原に来ていた僕は、
一人のメイドの子と出会い恋に落ちた。
その後、奇跡的に彼女の仕事終わりに、店外で会うことができ、その帰り道、僕は彼女の連絡先をゲットすることができた。
(詳しくは、以下の第一話と第二話で。)
→ 【第一話】:キモオタの僕が、秋葉原のメイドに本気で恋をしてしまった話 ~出会い編~
→ 【第二話】:秋葉原のメイドと、店外で会うことは出来るのか ~店外デート編~
彼女と別れ、自宅に帰った僕は、さっそく彼女にメールを送った。
「また、店外で会ってくれますか・・・?」
↓↓↓
返信:「こちらこそありがとうございました。いいですよ。」
こーして、僕と彼女との「初デート」が決定した。
初デートに向けて・・・
僕は、考えていた。
そう。
「デートプラン」を・・・
今年25歳(四捨五入して30歳)、、、年齢だけはそこそこ積み重ねてきた僕だが、「恋愛」についての経験値がほぼゼロだった。
知識は、ネットからの情報のみ。実体験にもとづく情報はゼロ・・・
「はぁ・・・どーしよ・・・」
「いやいやいや、最初はやはり、夕食を一緒に食べる。ぐらいのあっさりしたプランで良いんじゃないか?」
「場所はどーする?出来るだけ彼女が住んでる所から近い方が良いよな・・・時間は?」
僕の脳内は、彼女との初デートの事で、オーバーフローを起こしていた。。
「とりあえず、まずはネットだ。グーグル先生に助けてもらおう」
ということで、ググってみた。
- 『初デート おすすめ』
- 『初デート 場所』
すると、参考になりそうなサイトが!
・ぐるなび:女性不信寸前の25歳が初デートを成功させるため、モテる女子に理想の初デートを聞いてみた
「コレだー!!!!」
僕は、ポイントをまとめた!
- 平日の仕事帰りが良い
- まずは、食事だけ
- 初デートは「査定」。女性は、そこで日中デートしても楽しめるかを判断している
- 初デートの会計は、全部おごる
- 場所は、高級レストランとかじゃなくて、落ち着いて話ができるような所。個室居酒屋とかがおすすめ
- 途中アタフタしないように、プランはしっかりと決めておく(グダグダになるのが、一番ダメ)
- 隣にならんで恥ずかしくない服装(シンプルかつ小奇麗)
『初デート7箇条ーーー!』
『初デートは「査定」!!』
これで、大枠の方向性は決定した!!
あとは、詳細を詰めていくだけだ。
- 店は、落ち着いて会話ができそうな個室居酒屋にしよう。「ぐるナビ」チェッッック!
- 場所は、彼女の最寄駅から近くて、ちょっとでも馴染みのある所が良いだろう。事前調査で、彼女は「水道橋」で働いていたと言っていた。
- 時間帯は、仕事終わりの19:00頃かな
- 服装は・・・
当然コレじゃだめだよな・・・
「シンプルかつ小奇麗」
こんな感じか。
- 一緒にごはんに行って「無言」とか一番ダメだよな。事前にネタ調べだ!
・彼女の地元の名産や有名なところは?
・そいえば、アニメの「サイコパス」が好きって言ってたな。
・彼女、そいえば「病気持ち」って言ってたな・・・たしか「てんかん」とかいう病気。
・当日は、バイトの事や一人暮らしの事を、もっと掘り下げて聞いてみるか
「よし。準備はできた!」
僕は、携帯を手にして、彼女にメールを送っていた。
「落ち着けそうな、個室の居酒屋を予約しておくので、そこでご飯を食べながら、ゆっくり話しましょう」
↓↓↓
「いーですよー。ありがとうございます!」
いざ、初デート当日!!
今日は、あいにくの雨、、、
僕は、水道橋駅の改札前で彼女の到着を待っていた。
緊張と期待と不安が入り混じったこの時間。歯がキリキリするような、この感覚。
雨の中で、彼女が来たあとのシミュレーションを、脳内で何度も何度もおこなっていた。
すると、待ち合わせ時間から10分ぐらいが過ぎた頃、彼女がやってきた。
僕:「いえいえ、全然大丈夫ですよ。来てくれて嬉しいです」
僕:「お店すぐそこなんで、早速行きましょうか」
彼女:「あっはい!」
そー言って、僕たちは店に向かった。
道中、彼女が、なにやらピンク色の大きな袋を手に持っていたので、「それ、何ですか?」と聞いてみると、
彼女は、笑いながら「アロマポット」です。と答えた。
どーやら、ココに来る前に、水道橋にある「ラクーア」で買い物をしていたようだ。
現在バイト先で、アロマトリートメントの研修を受けてるみたいで、アロマテラピーの資格も取りたいとの事。
僕は「なるほど」と、うなずきながら、イヤラシイ妄想をしているうちに「お店」に到着した。
お店に入ると、店員がやってきて、僕たちは奥の部屋へと案内された。
ちゃんと、個室に区切られているし、落ち着いて話せそうな環境だったから、とりあえずホッと一息ついた。
「ちょっと飲みますかー」と聞いてみると、「そうですね!」と了承を得たので、とりあえず最初にアルコールドリンクを注文し、その後色々とフードを頼んでいった。
注文が一通り落ち着くと、僕と彼女はお互いに話し始めた。
バイトの事だったり、休日なにをやってるのか。
あとは、地元ネタや一人暮らしの寂しさ等についてベラベラと話していたのだが、
そんな中、僕は、彼女の生い立ちを聞いて衝撃を受けた。
彼女の実家は、もともと旅館だったみたいで、彼女は、そこの次女として育てられたという。
旅館経営は上手くいっていて、経済的にはかなり裕福だったそうだが、「旅館」という事もあって、「しつけ」についてはかなり厳しかったみたいだ。
そーゆー事もあって、高校生の時には、将来的に「東京」に出てきて自由に生活していきたい。といった思いがあったらしい。
現在はもう、「旅館」は他の人に譲り渡したみたいだが、まさか彼女が「旅館の娘」だったなんて思いもしなかったので、とても衝撃を受けた。
(天然系で、ゆるふわ笑顔をふりまく彼女を見て、余計にそう思った。。)
で、、、
僕は、もう一つすごく気になっていた事があった。
それは前回、彼女とロイホに行ったときの会話で、ポロッと出た病気の話。
あの時は、「てんかん」という病気を知らなかったので、僕はスラーと流したのだが、
あの後、僕はこの病気について色々と調べてみた。
現在でも、この病気が発症する原因は解明されてなく、完治させるほどの有効な治療法も分かってないとの事。
僕は、この病気を調べてみて鳥肌が立ちました。
「脳」っていうのは、人体の全てをつかさどる部分です。
なので、この病気の発作が起こると、手足が痙攣したり、感情の制御が出来ず、異常に感情の起伏が激しくなったり・・・
また、気を失ってしまったり、記憶が曖昧になってしまう。。。なんていう症状もあるようです。
僕は、彼女に会ったとき、この病気について色々と聞いてみたいと思ってました。
僕:「前回、”てんかん” っていう病気を持ってると言ってたじゃないですか。それで僕色々と調べてみて、衝撃を受けたんですよね。」
彼女:「あー、覚えててくれたんですね」
僕:「はい。人によって症状は違うみたいですけど、アイちゃんはどんな発作が起こるんですか?」
彼女:「そーですね。私は不意にコケたりして衝撃を受けちゃうと、発作が起こるんです」
僕:「えっ、コケるだけで・・・?」
彼女:「はい。発作は手足が痙攣したりとか、ひどい場合だと、気を失う事もありますね」
彼女:「後は、グロイ映像とか血も苦手で。。。そーいったシーンを見ちゃうと、発作が起こる事もあります」
僕:「そーなんですね。じゃ、一人暮らしとか心配ですよね、、」
彼女:「まぁそうですね。だから親には最初、猛反対されました。でも頻度的にはすごく少ないんです。年に一度もない時もありますから。」
僕:「なるほど」
彼女:「だから、そんなに深刻に考えないでくださいね」
別に綺麗事を言うつもりは、ありませんが、今後関係性が続いていくのであれば、「理解」はしてあげたいな。。。なんて思いました。
この後、異性のタイプの話にもなったのですが、
この病気の事もあって、「安心感のある人」が良いとの事。
クールな人や身長が高い人とかも、威圧感があって苦手みたいで、とにかく怖い要素がなく可愛らしい人が好きとのことです。
(チビで良かった。。)
(チッちゃって・・・? ウルせーよ!!)
まぁ、そんなこんなで、あっという間に3時間近くが経っていたのだが、実はこのあと大事件が起こるのである。。
時間も22:30を回っており、僕達は会計を済ませる事にした。
すると・・・
財布に金が無い、、、
「うわー、最後の最後でやらかしたー、、、」
額から変な汗が流れるのを感じながら、僕はものすごい申し訳なさそうに、
「すいません、お金おろすの忘れちゃってて・・・」
「ココでたら、すぐにお金おろして全額返すので、払ってもらって良いですか・・」
戸惑う彼女、、
「あーはい、、、」
会計を済まして、店をあとにした僕たち。
僕は急いでコンビニにいって、お金をおろし彼女にお金を返した。
「いえいえ、全然大丈夫ですよ。ビックリしたけど。それよりも全額払ってもらって、悪いです、、、」
「いえいえ、気にしないでください。それぐらいは。」
なんとか、和やかな雰囲気になったので、僕は口を開いた。
「ちょっと、アッチの方歩きませんか?」
誰もいない東京ドームが、一段と幻想的だった!!
「水道橋」といえば、「東京ドーム」
僕は、居酒屋を出た後、彼女と東京ドーム周辺を少し歩きたいなー。なんて思っていた。
距離的にも、店から5分ぐらい歩けば着く近場なので、彼女もあっさりと了承してくれた。
23:00前の東京ドームは、上記画像の通り、全くと言っていいほど人がおらず、
照明だけが静かに照らされている、その光景に僕は幻想的な ”ナニか” を感じた。
日本の代表的イベント施設で、イベント時には数万人が集まるこのドームを、今は僕達二人が展望しているのだ。。
そんなロマンチックな気分だったのか、僕は思わず彼女にこー言っていた。
「あのー、良かったら東京ドームをバックに、一緒に写メ撮りませんか?」
彼女はちょっとだけ戸惑っている様子だったが、「はい」と頷いてくれた。
二人で写メを撮ったあと、僕は満足気に、東京ドーム周辺の「東京ドームシティ」を一緒に歩きまわった。
「東京ドームシティ」は、大型のショッピング施設(ラクーア)や、こんな感じで遊園地もあって、観覧車やジェットコースターなど、他にも様々なアトラクションがある。
僕は、せっかく彼女と来たんだし、「観覧車に一緒に乗りたいなー」なんて淡い期待を抱いていたのだが、時間的にもう営業していなかった、、、
と、心のなかで反省しながらも、一通りドームシティを歩いたあと、僕たちは水道橋駅へと帰路についた。
その途中、彼女と髪色の話になって、
彼女:「今、髪の毛を茶髪に染めようか迷ってるんですよねー(現状は黒色)」
僕:「そーなんだ。良いじゃないですか。似合うと思いますよ!」
彼女:「本当ですかー。実はまだ人生で一度も髪の毛を染めた事無いんですよねー、、」
僕:「へーそうなんですね!」
彼女:「スバル君は、どー思います?私、茶髪にした方が良いですかね?それとも黒のままが良いかな?」
僕:「んー、、、どっちも似合うとは思いますけど。今まで経験ないんだったら、一度茶髪にしてみたらどーですか?良いと思いますよ」
こんな、ありふれた会話をしていたのだが、、
僕は純粋に、僕の意見を参考にしようとしてくれた事が、すごく嬉しかった。
(ただ単に聞いてみただけで、お前の意見なんて関係ない?)
(いやいや、俺にはそー聞こえたんだよ。バカ野郎)
僕たちは「水道橋駅」に到着して、僕と彼女は方向が逆だったので、そこでお別れした。
最後に・・(次回予告)
週末は、秋葉原に行ってアイドル通い。
平日は、仕事と家の行き帰り。
家では、二次元(アニメ)とニコニコ動画。
女の人と、二人っきりで会った事なんて、何年ぶりだっただろうか・・・
最初は緊張や不安も大きかったのだが、終わってみると、本当あっという間に時間が過ぎ去っていった。
今回が初デートということで、出会った時には知らなかった、衝撃的な彼女の一面もあったのだが、
それと同時に、僕のつまらない話でも、癒し系の笑いや笑顔を振りまいてくれる彼女に、すごく惹かれていた自分がいた。
彼女と別れ、家に着いた僕は、さっそく彼女にラインしていた。
僕:「無事帰れたかな?今日は遅くまで付き合ってくれてありがとうございました。色々アイちゃんの事知れたし楽しかったです。」
彼女:「いえいえ。こちらこそありがとうございました。楽しかったです。」
僕:「また、どこか一緒に行ってくれますか?」
彼女:「はい。私で良ければ行きましょ。」
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次回 : 【第四話】:2回目のデートで水族館に行った後に、連絡が返ってこなくなってしまった。。(このまま終わりなのか?)
ゆとりさん
はじめまして、たまたまこちらのブログを拝見させて頂きました。
なぜコメントしたかと言うと、あなたの好きな人がてんかんという事でちょっとおせっかいでコメント書きます。
私の妻もてんかんで、たまに発作を起こします。詳しい症状は人によっても違いますが、大きな発作が起こると、周りの人はとてもビックリすると思います。理由はネットで動画とか見ればわかります。
今でも発作が起きると、妻はそのまま死ぬんじゃないかとさえ思い、涙がでます。
てんかんは起こした本人より、周りの人間のほうがショックを受ける病気だと私は考えます。私の妻は倒れた記憶もないし、倒れ方もパタンと倒れただけだと思っているので結構軽く考えておりますが、周りはビビります。
そのせいで、友達が気持ち悪るがりいじめられた事も昔はあったそうです。
余計なお世話ですが、彼女の事が好きなら優しく守ってあげてください。
私の妻はストレスや疲れから前触れもなく、突然発作がおきます。先日は旅行の帰り道で高速道路のど真ん中でなり、ビビりました笑
ちょっと大げさに書きましたが、倒れた時、相手がケガしないように支えあげたりなどなど、発作中は何もする事ができないんで安静にしてれば良いです。
いつ起きるかわからない発作があると認識してればパニクる事ないと思います。
長々とスミマセンでした。
良い方向に進むように祈ってます!!