去年(2014年度)、内閣府の公表した引きこもり件数は、「約70万人」に上ると推定されました(対象は、15~39歳)
参照元:内閣府が調査した、若年無業者,フリーター,ひきこもり件数
この数値は、全日本人口(15~39歳)のうち、「約2%」にも及ぶ規模となります。
要は、なにが言いたいか・・・
「引きこもり・ニートは、当事者(個人)の問題じゃねー」
「引きこもり・ニートは、社会のせいだ!立派な社会問題だ!」
ということです。
僕自身の引きこもり時代
- 「引きこもりってさ、毎日ダラけて生活しちゃってさ、本当ダメ人間だよね。」
- 「引きこもり見てるとさー、社会にも出ずに甘えちゃってて、、、イライラするんだよね。」
- 「社会のゴミだろ、引きこもりなんて」
- 「集団に溶け込めない根暗人間だろ、どーせ。関わりたくねーわ」
こんな言葉が蔓延してしまっている・・・こんな言葉が社会風潮となってしまっている・・・
そして、この「一般」とされる風潮が、僕をどこまでもどこまでも追いかけ追いつめてきた。
当時、中学生の僕だ。
青春時代という、体も脳も発達し、価値観や精神構造が構成される非常に重要な時期に、僕は「引きこもり」となった。
その期間、約半年間。
引きこもりが羨ましくて、誰にも干渉されない生活に憧れて、毎日毎日アニメやゲームをしたくて・・・
決して、そんな風に思って「引きこもり」になったわけではない。
ただ、学校に行けなかった、、
朝、自分の家の扉を開けるのに、ものすごく精神的なハードルがあった
そして、扉を開けた事に対して、通学中に後悔の念が止まらない
原因・・・?
特に、イジメなどを受けてるわけではなかった。
でも「イジメ」の風景はよく見ていた。いわゆる「傍観者」という奴だ。
- クラスにいる絶対的強者と、それに群がる一定数の勝ち組達。
- そして、その勝ち組組織に我も我もと入りたがるが、良いように使われてしまう者達。
- 勝ち組組織に、自分は馴染めないと悟り、新たな組織に属する者達。
- あとは、クラスの誰とも馴染む事ができなかった僕のような、クラスのごく少数の者
たった30人で構成されているコミュニティなのに、そこには様々な人間ドラマがあった。
- 勝ち組組織からの、底辺組織への執拗なイジメ
- ピラミッド組織において、上層部にいたはずの者が、次の日にはハブられるという冷酷な現実
- 勝ち組組織にいるはずなのに、いつも絶対的強者から、パシリ扱いを受け、外面では楽しさを演出していても、心では不満を溜め込んでいる者。
- クラス内のすべての者が、勝ち組組織に気を使っている空気感
- そして、次はイジメの対象が、僕に降りかかってくるんじゃないかという恐怖感
いつしか、学校へ向かう僕の足取りはどんどん重さを増していき、中3の夏、僕はとうとう家の扉を開けることができなくなっていた、、
もし仮に・・・
あの時、家の扉を開けて学校にいっていたら、僕はイジメを受けていたかもしれない・・
一生引きずることになるであろう、精神的障害を抱えていたかもしれない・・
高校にも行けず、社会復帰できなかったかもしれない・・
もしかしたら、この世に居なかったかもしれない・・
「引きこもり・ニート」について目を向けるのであれば、ちゃんと、その背景や原因にも目を向けるべきだし、未来の事についても考えるべきだ。
引きこもりを否定し、全ての人たちが強制的に社会に属さなければならなくなった時、
急激に、精神障害者や鬱病患者・自殺者を増加させ、本来救われていた者たちの精神と肉体が、ボロボロと崩れ壊れていくだろう。
「引きこもりは、社会のゴミだ」・「引きこもりはダメ人間だ」という「レッテル」は、多くの人の人生を壊すモノだということを、ぜひ覚えていてほしい。
引きこもり・ニートは、立派な教養を身に付ける事ができ、人生の質を高める事ができる
さてと・・・
ここからはちょっと、「引きこもり・ニート」を肯定化する論を、ちょっと述べていきたいと思います。
引きこもり・ニートというのは、ご想像の通り、自分で自由に使える「時間」というのが、限りなく多くあります。
24時間、自分の好きなように「時間」を使えると言っていいでしょう。
僕自身も、「マンガ」「アニメ」「ゲーム」「ネット」を、好きな時に好きなだけ熱中していました。
これによって、僕は、先生からは決して教わることのない、様々な知識・技術を習得し、
学校生活では決してイメージすることのない「世界」や「事象」についてイメージする事で、妄想力を鍛え上げ、
義務教育では決して培う事のできない、「思考力」や「論理的に考える能力」を身につけることができ、
偏差値では、計り知る事のできない「知的生命体」へと、変革を遂げたのですww
例えば、「マンガ」・「アニメ」からは、時空空間や宇宙生物と言った、おおよそ義務教育では教わることのできない世界や生命体について学ぶことができ、新たな世界観や、新たな価値観の創出につながりました。
また、「もし主人公が、自分だったら、●●する」といった有りもしない事を妄想したり、次の巻では、「こいつが●●になって、あいつが●●になるだろう」と、勝手に自分の中で筋書きを作る。
こーやって、自分の妄想力や未来予測能力の向上につながりました。
次に、「ゲーム」
ゲームをする時というのは、必ずそのゲームの独自のルールや仕掛けを把握しなければなりませんし、
RPG では、「このタイプの敵には、このタイプの魔法が効果的」といった具合に、戦略を立てながら効率的にゲームを進めていくための知恵も必要です。
こーやって、ゲームをしていくうちに、問題解決力や論理的思考力を高める事ができるでしょう。
ねっっ。
「引きこもり・ニート」といっても、生活内容によっては、立派な教養や技術を身に付ける事ができ、人生の質を高める事ができるんです。
よくよく考えてみてください。
義務教育で、一生使う事のない「因数分解」とか理解する事に時間を使うよりも、インターネットを利用して、情報リテラシーを高めたほうが、よっぽど「時間」を効果的に使ってるでしょう。
また、毎日決まりきった作業を、淡々とこなしていく仕事よりも、マンガやアニメを見て、日々新しい「情報」を取り入れ、新たな世界観や価値観を見出した方が、よっぽど「人生」というものを謳歌してるでしょう。
自分自身の時間を、自分自身で100%(24時間)管理してるんですからね・・・
そこらへんの社会人よりも、よっぽど自分の人生に「責任」を持ってます。
何も恥じることはありません。
それでも抜け出した方が良い!あなたの精神が滅入ってしまう前に・・
それでもね・・・
それでもね・・・
それでもね・・・ということで、最後締めくくりたいと思います。
きっと、99%の「引きこもり・ニート」が、自分の現状に悩み、苦しんでると思うんですよ。
- 社会からは、煽られ注意喚起され・・・
- 親からも、煽られ注意喚起され・・・
- 自分自身も、心のどこかで現状に不安や悩みを抱き、さらには自分の将来や親への申し訳なさに、心が押しつぶされそうになる・・・
だから、抜け出せれるモノなら、抜け出した方が良いでしょう。
社会に属することで、救われる何か・・・というのもきっといっぱいありますから(きっとね)